最新更新日:2018/07/27
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“一隅” H22. 5

− 学校評議員会・報告 −
5月13日(木)、本年度の学校評議員のみなさんに来校いただき、委嘱状をお渡ししました。2名が欠席され6名の評議員が来校されました。授業を参観された後、給食を各学年で会食されました。

1年の教室で会食されたKさんはHさんの配膳を見て、すぐに褒めて下さいました。パンではありましたが、お膳に並べたパンの位置と汁の位置が定式に従っていたからです。

小倉朋子さんはフードプロジューサとして「食輝塾」を主宰されています。近著『「いただきます」を忘れた日本人』(アスキー新書、2008)の中で「ご飯は左、汁椀は右と知っている」の項を起こし、その理由を次の2点から説明しています。
/べる頻度が高い一品として、ご飯はいちばん手にしやすい左手 前にくるのが自然です。
⊆,妨にする頻度が高く、汁気のためこぼしやすい汁椀を、右の 手前に置きます。
続けて、「ご飯と味噌汁の基本位置があるからこそ、和食の食事作法は、無理がない状態ではじめて成立」すると述べています。

西浦小の学校経営書、年度はじめの保体部給食指導の提案事項としても明記されています。確認をした上、全校で指導していきましょう。お願いします。

また、静岡文化芸術大学学長の熊倉功夫は静岡新聞夕刊の窓辺に「美しく食べる」と題し、恥ずかしさと食事の作法は連動していると、昨今の食事マナーの衰退を嘆いています(2010,5,17)。

会食後の学校評議員会では、「先生と子供が一緒に楽しんでいる授業が多くなっている。」とお褒めの言葉を主任児童委員よりいただけました。

「給食がおいしかった。」と多くの評議員の方の感想もありました。今後も授業参観等、可能な限り学校評議員の方々に子どものようすを見ていただくつもりです。

(平成22年 5月24日)



“一隅” H22. 4

− 子どもを見る −

板東(ばんどう) 元(げん) 氏は旭山動物園の副園長、「一隅H22.3」でも少し触れましたが、今回は詳しく話しをしてみます。

旭山動物園には飼育係がいません。「飼育展示係」という役職があるのだと。「飼育担当している動物を、最高の状態でお客さんに展示すること、動物の魅力を伝えることが仕事」だといいます。単に飼育し、生かしているのではなく、動物の魅力を観客に伝えるために動物と係わることが動物園の本務だと明言します。

動物園が抱えているジレンマは「めずらしさ」です。

少しでもめずらしい動物、パンダやコアラを集めることが目指されると、「時間がたつと飽きられてしまう。そして、また次のめずらしいものへの人の気持ちはどんどん移っていく。そうするとお客さんが減り、動物園はまた貴重な動物を世界中から集め、消費し続ける」悪循環に陥ってしまうのです。

だから、こうした悪循環を断ち切るために「めずらしさ」ではなく、動物園では見慣れているはずの動物がもっている「すごさ」「すばらしさ」を見せることに徹するのです。

「野生動物は、ぼくらの想像が全く及ばない能力を持っていて、それぞれのやり方で生きている」「動物たちは、人間とは全く違うスケールで生きています。めずらしいか、めずらしくないか、なんて、人間が勝手に決めた、勝手な価値観」でしかないのです。(サイト・北海道人「魅惑の動物園」より)

板東元の少年時代はファーブルの如くです。ヤモリが大好きで一心に観察をしていました。「どうやってガを捕るのか、どうやって吸盤みたいに壁にひっついているのか、そんなことばかり考えて、じっと見ていた」のです。そんな板東少年を両親は何も言わず見守っていたといいます。

「そんなつまらないことやめなさい。」とか「キャー」とか言ってヤモリを追い出してしまったら、「きっとそこで僕の興味は尽きてしまったと思う。」と振り返ります。

板東はこうした自分の少年時代を顧みながら「子供たちは大人に見えない何かを見ている。」と述懐しています。(板東元『夢の動物園−旭山動物園の明日−』角川学芸出版、2008)

動物の特性、能力を研究して動物園の展示に生かすことと、子どもの特性、能力を引き出すための研究をすることとは酷似しています。教材研究と子ども理解こそが授業の根っこです。

運動会に向け、忙しさは募りますが、今年の研修はどの教科で、どの単元を試そうか?子どもにどんな力をつけようか?は、いつでも念頭にあってほしいと思います。

“一隅” H22. 3

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− 「西浦教師塾」板東元 −
4/30(金)は好天に恵まれ、素敵の遠足になりました。熱海、姫の沢公園はかなりよい春の遠足場所かと思います。

前日4/29(木)に偶然NHK午後6時10分からの番組、「旭山動物園・園長の挑戦 羽ばたけオジロワシ!野生の力をとり戻す」を見ました。内容は素晴らしいものでした。園長・板東元氏が旭山動物園を経営するにあたり、前の園長の意向を引き継ぎ深化させている様が紹介されていました。

ペンギンの行進、シロクマのダイビング、アザラシの円筒移動はどれも該当動物の習性を熟知していることと、動物園を訪れる観客を喜ばせたい思いが合致したことが絡み合って編み出された動物を見せる旭山動物園独自の具体策です。

それまでの動物園は単に檻に入った動物を人間が対面する様式で見ることが当たり前でした。板東園長たちはこの常識を覆します。

そこには私たち教師が子供たちを教育する営みと非常に近いものを感じます。何より教材研修と子供理解が基盤です。

動物の習性をよく知ること、子供理解です。どんな環境なら伸び伸びと与えられた施設の中で活動できるのか、観客がいても動物の習性を見せられるのかを考え、試します。オジロワシの習性を知った上で、ワシが住むにふさわしい小屋を作り、入園者に見てもらうまでを番組にしていました。

むげなるかなです。

(平成22年 5月 6日)

“一隅” H22. 2

− 「西浦教師塾」ほんものの指導とは? −

1 小出義雄に学ぶ
沼津信金60周年を記念して行われた小出義雄陸上監督の講演会内容が沼津朝日新聞の記事(2010,4,18)として掲載されていました。

高校の教諭時代、高校総体陸上競技会場で予選敗退した選手を叱責する監督の姿を見て、「力を出せずに予選で敗れるのは教え方が悪いから」だと怒る監督を疑問視し、「次は頑張ろう!」と敗れてもほめることで選手は喜び「俺もやればできる」と考えるようになるのだからほめて育てることが基本だと述べたといいます。

金メダルを取ったランナーを育成する段になると、「金メダルは難しいと思う人は取れない。金メダルを取るためには、どうのような練習をすべきか、どうしたらいいか、常に、なぜ、なぜ、と考え、工夫しなければならない」と、まさに教師が授業をよくする時、子供に教える時の心の向きについて諭しているのと同じ内容に触れています。

2 鈴木重子に学ぶ
浜松出身のジャズシンガーの鈴木重子さんは若かりし頃、ニューヨークのジャズクラブ、ブルーノートでライブをしたことで名を馳せました。読売新聞に彼女の中学校時代の音楽の授業のようすが紹介されています(2010,3,31)。

静大附属浜松中学校の野中昂(たかし)先生の音楽の授業が音楽家の原点だと彼女は言います。授業のしかたは大変ユニークで、「好きな楽器を自由にやってよろしい。最後に発表会をやろう。」と投げかけ、仲良しの友達とバンドを組み、当時の流行歌を練習したのだそうです。

その折、野中先生は「ここはどうやりたいの?」「ここはもっと弾かないの?」 とニコニコ練習を見守りながら言葉を掛けたといいます。だから、曲のイメージが膨らんだと。

石川啄木の短歌を曲にする授業では、「どんな風景だ? 海の色は? どういう天気なんだ?それでどんなメロディーが浮かんだ?」と野中先生は助言したと述懐します。

「合奏する楽しさも、曲を作る喜びも、みんな先生が教えてくれました。」と。
教師冥利につきる話です。

しかし、ほめる教育の小出先生も浜松の野中先生の自由教育?も両先生の力量があったからこそ実を結んでいます。
教師自身の力量を見極めず、そのやり方(手段、方法)だけを真似ると全く逆の教育になってしまうと私は考えます。
みなさんはどうお考えですか?

(平成22年4月27日)

“一隅” H22. 癸

2学期から、休日に「一隅」の平成22年度版を読んでいただければ幸いです。

− 「西浦教師塾」教師編 −

4/22(木)、3年生のリコーダー講習会の日を私は一年間待っていました。

教え方が素晴らしいと前教頭が聞いていたからです。今年は、授業の実際を参観させていただけました。噂に違わぬ素晴らしい指導力をもった先生でした。

小楠先生はリコーダーの持ち方や指使いの指導をするため全員の集中を高めるとき、「見て−。」を連発しました。もちろん、見ていないその子めがけて誇張して言います。
「見て−。」は、ちょうど小さな子が親に何かするとき、「みてー。」と要求する口ぶりそっくりです。

授業後に校長室で聞いてみると、小さな子が言う台詞をそのまま使っているとのこと。3年生は、写真を撮るから笑ってと、カメラを持つ仕草を手ですると、あたかもそこにカメラが構えられているかのように反応できる学年だから、「見て−。」は有効なのだと小楠先生は言います。10歳の壁、抽象概念獲得年齢の前に位置する3年生は、まだ具体的な指示でないと効きめがでません。なるほど、「見て−。」の大げさな仕草と口ぶりは効きます。

おどける時とおだてる時、そして真顔で聞かせる時のめりはりが非常にはっきりしています。「ちょっと3年生には難しい問題だから無理かな。どうしようかな。」と3年生のやる気を挑発します。そこまで言うならやってやろうじゃないか。3年生は挑発に乗ります。「〜たい。」の成立です。

3年生の集中する顔を目の当たりにし、私はすぐに林竹二の写真集を思い出しました。小野成視が撮影した1976に出版された林竹二の授業での子供たち、大人達の姿を撮影した写真集です。その眼がすごいのです。写真で見て、学びを深さが推し量れるのですから、きっと林竹二が授業をしていた生の教室はもっと学びのすごみが感じられる空間となっていたことでしょう。

小楠先生の指導は、よどみなく肝心な教えを確かに授けるほんものの授業でした。「学ぶ楽しさ」の大前提は教師の深い教材研究の暁に見える素晴らしい光景です。
目指しましょう。ほんものの教師を。授業の主役は教師ですから。

(平成22年4月26日)
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