学校日記

校長だより2

公開日
2013/06/07
更新日
2013/06/07

校長のひとりごと

−子供と関わること−
俳優、柳葉敏郎は自身の小学校の先生について次のように振り返っています。
「小学校の頃。僕のどんな悪戯もすべて見抜いているぞとばかりに担任の先生に呼び止められた。そこで、どんなお咎めを受けるかと思いきや、穏やかな口調で先生に優しく諭された。これが実にこたえた。先生は僕の心の内を十分に判っていて、心の底から深く反省させられた。」(全国連合小学校長会編「小学校時報」695号,2009,7月号)
沼津市内のあるPTA広報誌に先生と小4年A君の関わりが紹介されていました。
「何度も話を聞いた」先生。かたや「今まで出会った大人は初めから疑いの目で自分を見て、話をろくに聞いてくれなかったこと、いきなり押さえつけるように怒鳴られてきた」経験が蓄積されていたA君。
A君はこの先生が何度も話を聞いてくれ、トラブルの原因が決着すると、先生に対する態度を豹変させます。信頼と親近感を寄せたのです。
もう一人、磐田市の先生を紹介します。
「Eジャーナルしずおか」14号(2008,12,5)の「実践NOTE 28」の吉村康宏先生です。
「心の扉−子どもの心のメッセージを受け止めるために−」は、心を耕すための心構えとして大変重要で示唆に富む内容です。
吉村先生の弁、「子どもたちは、教師の一挙手一投足から様々なことを感じとっています。それが時には、その子の一面だけをクローズアップしたイメージをつくりあげてしまうことを、A子からのメッセージとして受け取りました。」
吉村先生はA子の心の扉を開けました。「どんな子どもも、悩みを抱えながら自分らしくいたいと願っていることを忘れずに、子どもの心の揺れを感じられる教師でありたい」と言明されています。
子どもの「心の揺れ」に敏感であることが、特別支援的配慮ができる教師であることに通ずると思います。
一方、子ども側には自分の「心の揺れ」を落ち着かせ、一応の決着をつける必要もあります。それを学べる教科が国語科です。「物語文」を読むことが心の揺れを落ち着かせることになると私は考えます。
浜本純逸は言います。「『他者』と出会う衝撃によって『めまい』する読み、そしてそれまでの自己の生き方を問い直し変容させるような読み」を虚構である物語の読みとすべきだと(「教育科学国語教育」756号,明治図書、2013,1月号、p8)。
「虚構の世界を生きて自分以外の人の生き方を『知り』、他者の『思い』に想いをはせる心を育てること」を浜本は重要視します。他者との出会いを仕組むことが教育には必要なのです。

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