学校日記

落ちてたから拾いました?

公開日
2006/10/23
更新日
2024/02/14

4年生

 朝、校舎周辺をごみ拾いをしながら回っていると、いろいろな活動をしている子ども達に出会います。職員室前のプランターに水やりをしている園芸委員さん、体育館の横で一輪車の練習をしている3年生、北門付近を竹箒で掃く園芸委員さん、児童玄関を掃いている福祉委員さん、砂場の砂おこしをしている体育委員さん、運動場のトラックのラインを引いている体育委員さん、それから運動場で元気にドッジボールをしている子ども達、などなど・・・
 「今日のごみは少なくてよかった」と思いながらごみを分別する部屋に来ると、女の子が数人ペットボトルやら空き缶やらをがやがや言いながら捨てているではありませんか。てっきり委員会活動をしているのかと思い「えらいね、なに委員会さんかな?」と聞いたところ、意外にも「委員会ではありません」という答え。「へー、じゃあ何年生なの?」と聞きますと「4年3組です。」と元気に教えてくれました。私は思わず「委員会活動でもないのに、どうしてごみを拾ってくれたの?」と聞いてしまいました。すると、「落ちていたから拾いました。」と・・・
 少し考えてみて、私はこれがごみを拾う本当の理由であるべきだと思い至りました。仕事で拾うのではなく、学校で暮らす人たちのために「そこにごみが落ちているから拾おう」と考えられたら、どんなに住みやすい学校になるでしょう?仕事で拾う私は仕事のない日は拾わないでしょうし、委員会の当番でやっている子は、当番でない日は拾わないかもしれません。でも「そこにごみが落ちていたから拾おう」を考えられるこの子達は、きっといつでもどこでもそれを実践するでしょう。仕事でごみ拾いする私よりずっと価値のある行為だと気づきました。
 朝の打ち合わせで職員にもこの話をしました。4年3組の担任の先生もきっとこの子達をほめてくれたと思います。「ごみを拾って心を磨く」そんな子ども達の行いをみることができて、心が和むスタートとなりました。