インフルエンザワクチン の 効果(ききめ)
- 公開日
- 2009/09/03
- 更新日
- 2009/09/03
保健室
当院では昨年、120名ほどの方に季節性のインフルエンザワクチン(毎年、はやるインフルエンザ)を接種しました。折角、やったのにインフルエンザにかかった人が14名いました。しかし、重症になった方はいませんでした。
国や研究者がインフルエンザワクチンの効果について様々な調査をしています。
どの調査をみても、予防注射をやった結果、インフルエンザにかからない状態である有効な免疫抗体価が獲得できる人は、年長者で50〜70%、小学生で40〜50%(乳幼児は更に低い)とされています。
当院では、インフルエンザにかかる患者さんの中で、インフルエンザワクチンをやっていても毎年かかる人がいます(重くはなりませんが)。これは予防注射の効きやすい人、効きにくい人がいるということです。それは、予防接種をした時に、インフルエンザに接触しても かからないだけの免疫抗体が出来る人と 充分に出来ない人がいるということで、大勢の中にはこのような気の毒な人もいます。
従って、インフルエンザワクチンの効果は、「発病しない」(うつらない)という点については他の予防注射よりもかなり低いです。しかし、「重症化を予防する効果はある程度期待できる」というのが、専門家の見解です。
当院での結果は、この数年、およそ80%前後の人がかからなかったという状態です。これは、予防接種の効果だけではなく、予防接種を受けた人が、感染しないように、人込みをさけた、よく手を洗っていたという日常の生活の中で うつらないように 心がけたことなども関係あると思っています。それほど、人込みを避けることや 手洗いを確りやることに効果が期待されるわけです。
2009・9・3
学校医 原 正守