☆火災避難訓練 9☆
- 公開日
- 2019/01/18
- 更新日
- 2019/01/18
学校行事
<校長先生の話>
「互いを気遣う関係」死者ゼロ
今日は、家庭科室で火災が起きたということを想定しての避難訓練です。火事は、炎だけが怖いのではありません。煙や目には見えない発生する気体が、命を奪うのです。たった1回でも、吸ってしまうと、気を失ってしまいます。身の守り方を理解し、いざというときにできるようにしなければなりません。素早くハンカチを口にあて、姿勢を低くする。そして、避難するときには、防火扉が作動していたり、障害物があったりします。体験することが、実際の避難に必ず生きてきます。
今日は、火災避難訓練だけではでありません。火災学習です。勉強です。しっかりと、振り返ることで、理解を深め、身に付けていきましょう。
2年前の平成28年12月22日朝に、新潟県糸魚川市で大きな火事がありました。
火事は、22日昼前に発生してから翌日の夕方の鎮火まで約30時間続きました。
消防庁によると、過去20年間で最悪の延焼火災だということでした。
しかし、この火事では、住民2人が軽いけがをしただけで、死者は出ませんでした。
このように、人的被害を抑えたのは、長年にわたって地域で培われた「互いを気遣う関係」であると、難を逃れた人たちは口をそろえました。
住民からは、こんな話を聞くことができます。
「ここで生まれ育った人間にとって町の人は大切な存在だから、困った時はお互い様です」
「もう少し逃げるのが遅かったら、命を落としていたかもしれない。誰も死ななかったのは、ご近所同士の気遣いのおかげです」。
「高齢化が進んでいる地域だけど、顔が分かる古くて小さな町だからこそ助け合うことができたと思う。大火で失われたものは多いけれど、災害で深まった人と人との絆が新たな街づくりにいかされることを願っています」
大平小学校、そして、皆さんが住んでいる地区でも、お互いがよくわかり合い、相手のことを思いやる気持ちを持つことが、命を守り、被害を小さくすることにつながるのです。