学校日記

3月17日 卒業証書授与式 答辞

公開日
2022/03/18
更新日
2022/03/18

学校の紹介

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答辞
 
 桜のつぼみが膨らみ始め、春の穏やかな陽の光に包まれた今日、私たち卒業生113名は、愛鷹中学校を卒業します。
 本日は、大変な状況の中、私たちのためにこのような式を催していただき、ありがとうございます。また、お忙しい中、多くの方々にご臨席賜り、卒業生一同、お礼申し上げます。
 三年前の四月、私たちは、新しい制服に身を包み、これから始まる中学校生活にたくさんの期待と少しの不安を胸に、愛鷹中学校に入学しました。慣れない環境で、生徒会活動や委員会活動に参加する中で、一つの企画や活動を創り上げていく先輩の姿は、とても頼もしく、まぶしかったのを覚えています。そんな背中を必死に追いかけた一年生。まだまだ思うようにはいかず、もどかしい日々でした。
 登校できずに始まった二年生。みんなと一緒に過ごすことができない中で、普段の生活のありがたみを痛感する日々でした。家で勉強をしているときに、授業中に教室に飛び交う明るい声や友達の笑顔がいつも思い出されました。そのようなみんなの願いが届いたのか、登校できる日がやってきて、二年生の学校生活が始まりました。久しぶりに友達と楽しく話すことができて、本当に嬉しかったことを今でも鮮明に覚えています。二年生では、沼津学習がありました。沼津のことについてたくさん調べ、仲間と意見の相違などもありながら、一つ一つ丁寧に話し合いを重ね、計画を立てて準備を進めました。当日、みんなで見たびゅうおからの沼津の景色は、緑の山々と青い海が広がっていて、心に残る美しさでした。また、たくさんの候補の中から選んだ昼食を食べる時間は、仲間と過ごす中でも楽しい時間でした。住み慣れた街ではありますが、改めて沼津の魅力を知ることができた貴重な体験でした。
 中学校生活の中で心に残っていることの一つは、やはり部活動です。思い通りに練習ができない時期もありましたが、貴重な時間を大切に使い、仲間と共に目標に向かって、練習を積み重ねていきました。厳しい練習の中で、うまくいかず、心が折れそうになる時もありました。そんな中、仲間と励まし合いながら、お互いに支え合って、乗り越えてきました。試合中、勝敗を左右する大切な場面で、諦めてしまいそうになるときもありました。そのとき、声を出すことはできなくても、あたたかい応援の大きな拍手を仲間が送ってくれたり、先生方にアドバイスなどをいただいたりして、もう一度頑張ろうと前向きな気持ちになることができました。そして、絶対に負けないという強い気持ちを持って、戦い抜くことができました。私たちは、新人戦、中体連を経験することができました。このような状況下で、開催がされないことも予想されましたが、たくさんの方々のご尽力で、参加できたことに、感謝の気持ちでいっぱいです。
 学校のリーダーとなる三年生では、いよいよ最後の鷹根祭を迎えました。数々の行事が思うようにできない中で、最後の鷹根祭にかける思いは強く、大きかったように感じます。文化の部の合唱では、最初は、うまく表現できず、それぞれの声が小さかったり、まとまりがなかったりしました。他学年との合同練習では、お互いの良い点や改善すべき点を指摘し合い、共に高め合うことができました。本番では、自分たちができる最高の合唱を目指して、熱い気持ちで心をひとつに頑張ることができ、声が一体化して自分たちを包み込むような心地よいハーモニーを奏でることができました。歌い終わった後、みんなが清々しい表情をしていたことが印象に残っています。また、体育の部では、クラス全員でバトンをつなぐリレーには力が入りました。どのクラスも真剣に練習する雰囲気が伝わってきました。いざ、本番。何が起こるかわからない緊張感の中で、スタートをしました。一人一人の頑張る姿は、胸を熱くし、応援にも熱が入りました。精一杯走り切ることができた人、バトンパスがうまくいかなかった人もいたかもしれません。それでも、そのような姿をお互いにたたえ合い、受け入れる温かな心を持つ私たちの仲間を誇りに思います。
 三年生の校外行事では、日本平に行きました。楽しみにしていたホテルでのテーブルマナー講習では、ナイフとフォークを使った、食事を学びました。いつもの給食も楽しい時間でしたが、また違った雰囲気の中で緊張した友達の顔なども見ることができて、楽しかったです。料理がとてもおいしく、景色もきれいだったので、またみんなで来ることができたらと思いました。みんなの笑い声が響く、素敵な一日となりました。
 三年間の中学校生活の中で、自然に囲まれた素晴らしい環境で、たくさんの経験をすることができました。思い返すと、友達の明るい「おはよう。」のあいさつで一日が始まり、授業で一緒に学び、おいしい給食を食べ、部活動に励み、「また明日ね。」と一日が終わる日々をとてもいとおしく感じます。
 在校生の皆さん、激励会や三年生を送る会を開いてくださり、ありがとうございました。たくさんの勇気や力を届けてもらいました。委員会活動では、積極的に仕事を行ってくれて、とても頼もしかったです。次は、皆さんがこの愛鷹中の中心となって活躍する番です。
伝統を引き継ぐとともに、自分たちのカラーを見つけ、鮮やかな愛鷹中を作っていってほしいと思います。
 三年間、支えてくださった先生方へ。たくさんのご指導をしていただく中で、いつも私たちのことを一番に考えてくださいました。そして、頑張る姿をいつも全力で応援してくださいました。また、自分で考え、自ら行動することの大切さをたくさん教えていただきました。このような状況の中、私たちのことを一番に考え、できることを模索し、工夫してくださった私たちを大切に思うお心遣い、感謝の気持ちでいっぱいです。三年間、本当にありがとうございました。
 また、保健室の先生、給食室の方々、カウンセラーの先生、事務の先生、用務員さん、私たちが過ごしやすい環境をつくってくださり、ありがとうございました。みなさんの優しさ、忘れません。
 地域の方々。どんな天候でも、私たちの安全のために見守っていただき、心のこもった声掛けをしていただき、あたたかい気持ちで登校することができました。ありがとうございました。
 そして、私たちのことを何よりも一番に大切に思ってくれた家族の皆さん。あんなに小さかった私たちも一五歳となり、皆さんのおかげで中学校の卒業の日を迎えることができました。たくさんのご心配をおかけし、胸が痛むこともあったことと思います。ときには本気で叱ってくれて、でも、どんなときも温かく私たちを受け入れてくれる家族の皆さんは私たちにとってかけがえのない存在です。本日、この場所に来ることができなかった方々の想いも私たちの心に届いています。本当にありがとうございます。これからも見守っていてください。
 最後に共に旅立つ卒業生の皆さんへ。私たちは共に長い時間を過ごしてきましたね。これからはそれぞれが選んだ道を歩んでいきます。もし、辛いことがあって、立ち止まることがあったら、思い出して。113人の仲間を。たくさんの思い出を。私たちは一人じゃないということを。離れていても、これからも共に歩んでいこう。
 この愛鷹中学校での思い出を胸に、自分たちの夢に向かって旅立ちます。愛鷹中で学べたことに心から感謝します。本当にありがとうございました。
 
 令和4年3月17日 卒業生代表 松永夏実