1学期終業式(2) 校長式辞 7月21日
- 公開日
- 2021/07/21
- 更新日
- 2021/07/21
行事
後悔は、「もし、あの時、こうしていたら」という、過去の事実と反する状況を考えることによって生じる感情で、意志決定に大きな影響を及ぼす。すなわち、この決断をしたら後で悔やむことになるかもしれないと、あれこれと先回りして推測し、現実以上の後悔感情を予期してしまうために、我々は、しばしば決断に二の足を踏んでしまうのである。しかし、これまでの研究によれば、何かを「した」ことによって経験される後悔感情は、何かを「しなかった」ことによって経験される後悔感情よりもずっと小さく、長続きしない。したがって、後で悔やむかもしれないことを懸念して、何かをしないと決断することは、あまり賢明とは言えない。いきすぎた勇気の方が、いきすぎた臆病さよりも正当化しやすいのである。
明日から三十三日間の夏休みが始まります。
一年生の皆さん。中学校での初めての夏休み。やりたいこと、やらねばならないことが、たくさんあります。優先順位を決めて、計画的に過ごしてください。
二年生の皆さん。猛暑の中、皆さんはリーダーとして新チームをまとめていくことになります。勇気をもって苦しいことに立ち向かっていってください。
三年生の皆さん。自分自身とよく向き合い、臆病にならず、進路選択、実現に向けて、根気強く努力を積み重ねてください。
作家の椎名誠さんは、「夏は、少年にとって脱皮の季節なのだろう。ひと夏を過ぎると少年はまた一つ変わっていくのだ。」と書いています。皆さんのこの夏の成長を祈って、式辞とします。