学校日記

朝礼(校長講話)11月29日

公開日
2022/11/29
更新日
2022/11/29

行事

 本校は日本赤十字社静岡県支部から「青少年赤十字創設100周年特別表彰」を受けました。生徒会本部役員3人と共に、静岡県内でJRCに加盟している中学校89校を代表していただいてきました。
 沼津市内でJRC(青少年赤十字)に加盟しているのは、第二小、千本小、開北小、第五小。第二中、第五中、浮島中、長井崎小中一貫学校、沼津市立沼津高等学校中等部。沼津西高校、誠恵高校、沼津東高校、沼津工業高校、沼津城北高校、沼津市立沼津高等学校です。その中でも、本校は、生徒が主体的にJRC活動を実践していると、胸を張って宣言することができます。
 沼津市社会福祉協議会主催のチャリティーバザーに7人、第二地区コミュニティーフェスティバルに11人、よさこい明強組に7人の皆さんが参加しました。2年のIさんには、静岡県ボランティア協会から「サマーショートボランティア活動証明書」が届きました。保健ボランティア委員会による、花植えボランティアや落ち葉掃きボランティア、生徒会本部による赤い羽根共同募金に、大勢の皆さんが協力しました。
 探究総合の時間では、ボッチャやダブルダッチに挑戦したり、シェイクアウト訓練を生徒の手で実施したりする「健康・安全」活動、デイサービスの施設を訪問してお年寄りの方の介護について学習する「奉仕」活動、外国の方にメールを出してコミュニケーションを図ろうとする「国際理解・親善」活動、さらには、地域の魅力を発信する活動などを進めています。
 さて、昨日の朝、いつも以上に、校門や生徒玄関前付近に落ち葉がたくさんたまっていました。交差点で挨拶運動しているわたしですが、あの落ち葉の量を用務員さん一人で片付けるには容易ではないと感じ、掃いている姿を突っ立って見ているわけにはいかないと思いました。そこで、いつもの挨拶運動をやめて、落ち葉を掃くことにしました。
 しばらく掃いていたわたしは、これではらちがあかないと思い、生徒玄関前で玄関が開くのを待っている生徒の皆さんに、手伝ってほしいと依頼しました。生活委員の皆さんにも、挨拶運動を落ち葉掃きにかえてもらいました。たくさんの人が手伝ってくださったおかげで、ずいぶんときれいになりました。ありがとうございました。用務員さんも感謝していました。
 ここで、もし、登校してくるあなたの前を、ある一人の二中生が、何も発言せずに、黙って掃いていたら、どう感じますか。あなたはどんな行動をとりますか。
・その二中生に気づかないかもしれません。
・その二中生をちらっと見るだけで、校舎の中に入っていくかもしれません。
・その二中生に気づいて、どうしようか迷うけれど、ちょっと気まずい思いをもちながら、校舎の中に入っていくかもしれません。
・その二中生の様子について、友達と会話するかもしれません。
・その二中生に気づいて、生徒会役員や学級三役、保健ボランティア委員会などのリーダーに伝えて、リーダーから全体に落ち葉掃きを呼びかけるように、促すかもしれません。
・中には、生徒会顧問や担任の先生に、一人の二中生の行動を教えるかもしれません。
・もしかしたら、そっと、落ち葉を一枚拾って教室のゴミ箱に捨てる人がいるかもしれません。
・あまり目立たない場所で、落ち葉を掃くかもしれません。
・友達を誘って、落ち葉掃きをする人がいるかもしれません。
 一人の二中生の周りに集まって、「ぼくたちも一緒に手伝うよ」と言って、みんなで落ち葉を掃くようになったら、どんなにすばらしいことでしょう。どんなに美しいことでしょう。
 JRCの「気づき 考え 実行する」という態度目標は、語呂がよくて言いやすい言葉ですが、実はなかなか実践することが難しいものなのです。
 JRCでは、VS活動と称して、ボランティア・サービスを奨励しています。定められた役割や号令に従って動くことをせず、一人一人の気づきを尊重した生活を実践するということです。
 学級とか委員会とか生徒会本部とかという組織が中心となってボランティア活動を計画することは、どの学校でも行われていますが、それは、本来の意味でのボランティア・サービスにはあたりません。
 電車やバスでお年寄りや妊婦さんなどに席を譲るかどうかためらったことはありませんか。わたしは、勇気がなくて譲れなかったときがありました。周りの人に席を譲ったと思われることが恥ずかしくて、席を立って別の車両に移ったときもありました。「どうぞ」と席を譲ることができた日もありました。そういう場面と共通していると思います。
 もし、一人の中学生の勇気ある行動を「いいかっこしている」と批判する人がいたら、学校はどうなるでしょう。たちまち、冷やかしやからかい、誹謗中傷が飛び交う、殺伐とした雰囲気の空間と化してしまうに違いありません。
 わたしたちは、安心して過ごすことができる学校を作りたい。そのためには、皆さんが、自分たちであたたかな雰囲気を作っていく必要があります。互いを認め合い、ほめ合い、感謝し合う。「いいね」「ありがとう」と。そういう人権尊重の感覚こそ、皆さんに身につけていってもらいたい。
 大きなイベントを企画する必要はありません。日々の生活の中で、ちょっとした気遣いとちょっとした勇気で、ささやかな行為を実行していきませんか。

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