学校日記

2月の朝礼(校長講話)2月7日

公開日
2023/02/07
更新日
2023/02/07

行事

  • 1650881.jpg

https://swa.numazu-szo.ed.jp/numazu402/blog_img/1864458?tm=20240127115407

 今朝は、日常生活の中でよくある些細な出来事についてお話しします。
学校生活の中で文房具を落とした経験はだれにでもあると思います。もし、あなたが授業中、自分の消しゴムを机の前に落としてしまったとしたら、あなたはどんな行動を起こしますか。わたしが授業を参観していると、このような場面を見かけることが多いのです。今から言うどれに該当しましたか。
・自分で椅子から立ち上がって拾う。
・足でたぐり寄せて机の下にかがんで拾う。
・前の席の人の背中をつついて、拾ってほしいとお願いする。
・前の席に目配せするなどして、気づいて拾ってくれるのを待つ。
・面倒くさいから、そのままにしておいて、後で自分で拾う。
 わたしは、自分が筆箱そのものを落として中身をふんまけてしまったとしたら、慌てて拾います。非常に恥ずかしいのですが。多くの場合、周りの友達が拾うのを手伝おうとしてくれます。でも、拾ってもらうのは申し訳ないから、友達の行動を制して、必死になって自分で拾おうとします。それでも、周りの友達は一つ二つ拾ってくれるのです。わたしは、悪かったなと思うと同時に、ありがとうと思います。でも、「ありがとう」という言葉をしっかりその友達に発することができずに後悔したことがたくさんあります。さらに、友達が拾おうとした行動を制してしまい、その人の気分を害さなかったかなと不安に思ったこともあります。
 話をさきほどの消しゴムの場面に戻しましょう。
 人に拾ってもらうのを当たり前のように思って行動している人へ。あなたは、あなたの周りの席に座っているクラスメイトの善意に甘えていませんか。自分が手荷物を持っていて拾うことができないとか、けがをしていて拾うのに不自由しているとかの場合は別です。そうでない場合、自分のしてしまったことは自分で処理することが必要なのではないかと思います。そのうえで、親切な行動をしてくれた人に感謝の気持ちをもち、その気持ちを正直にしっかりと伝えることがマナーだと思っています。「ありがとう」と言われた人も、やってよかったなと安心感を抱くことができるでしょう。「拾ってもらって当たり前」ではないのです。あなたは、人としてほかの人と対等なのです。
 先日、いじめについての調査を実施しました。そこでわかったことは、いじめを受けているのではないかとクラスメイトを心配する人がいるということです。わたしは、その鋭い観察力と優しい心に感心し、記名式であるにもかかわらず学校に伝えてくれた勇気に頭が下がりました。教えてくれてありがとう。
 人のものを隠したり、人をいじったりするケースが多いこともわかりました。ちょっとした悪ふざけによって笑いを生む行為は、された人の心に嫌な気持ちを起こすことを知ってほしい。
 さきほどの消しゴムの場面でも、あなたの行動によっては、周りの人に不快な気持ちを起こしかねません。日常の何気ない出来事ですが、自分のことは自分で責任をもつこと、そして、人の気持ちを想像すること、さらに、人の善意に心から感謝することを心がけましょう。
 卒業証書授与式まで、残り1か月半となりました。最近は、自分のことで精一杯の人が増えてきたなと感じます。でもね、学校にあなたがいることで安心する人がいます。あなたも、学校の友達や先生に気遣ってもらっていることがきっとあるはずです。わたしたちは、ともに生きています。そのことを忘れずに、生活していってください。よろしくお願いします。