2学期終業式の話
- 公開日
- 2017/12/25
- 更新日
- 2017/12/25
校長からのメッセージ
今日で2学期が終了します。先ほど、ふもと章を紹介しました。「あいさつをしっかりすること」「集中して清掃すること」が認められて金章が2人、銀章が20人、銅賞が90人も認定されました。4月には「ふもと章を目指しましょう」と話をしましたので、これだけ多くの人が認定されてとても嬉しく思います。「何で私は認定されないのだろう」と思って、頑張っている人もいるかもしれません。3学期にはもっともっとお互いの良いところを見ることが出来る人になって、もっともっと多くの人が認定されるようにしたいともいます。
4人の人が2学期の反省を発表してくれましたが、しっかり振り返り、次の目標を持っていてたいへん立派であったと思います。皆さんにとってはこの2学期はどうでしたか。ふもと祭、新人戦、連合音楽会、福祉体験、職場体験、校内ハローワーク
いろいろな場面で皆さんのがんばっている姿、自立した姿を見ることができました。たいへんうれしく思います。先日、配布されたPTA広報誌にも「一生懸命がかっこいい」とありましたね。皆さんが輝いていた2学期だったと思います。
さて、冬休みから新年を迎えるこの時期、3つめの「精神の自立」を心がけてほしいと思います。精神の自立でまず大切なことは、「将来の目標を自分で決める」ということです。自分がどのようになることを目指しているのかをはっきり意識できるかどうかです。この目標は「自分が何をしていると楽しいか」という個人の価値基準です。「私はこれがいいと思う」という確固たる価値を何かに見出しているかどうか、それを将来の目標につなげられているかどうかが、精神的自立の1つの条件となります。
精神的自立の2つめの条件は「自分の言動に責任を持つこと」です。責任を持つ、というと重圧に感じる人もいることでしょう。それは、自分の行動には全て責任がついて回り、失敗したら何らかの形で責任を取らなければならない、というイメージがあるからです。たしかにそれも自立の1つの側面ですが、「責任を持つこと」を違う側面から見ると「自分で判断して行動する」ということになります。自分で判断する場合いろいろな情報を集めます。進学する高校を決めるために、高校の情報、倍率、難易度、学校の雰囲気、卒業後の進路などの情報を集め、納得したうえで進学します。
自分で決めたことであれば判断したことそのものに納得しているので、その後困難にぶつかっても他人のせいにすることはありません。つまり「責任を持つ」ということは「人のせいにしない」ということです。
自立をする上で1つ注意しておきたいことがあります。自立と孤立を混同しないことです。「自立する」というと自分だけで何でもやろうという人がいます。人への甘えを許さず困難は全て自己責任かつ自己解決、頼ることも頼られることも拒否しようとします。これは自立でなく孤立です。他の人との関わりを断つことは自立ではありません。自分の能力の範囲で解決できることには努力を惜しまず、自分の力が及ばない時には適切な支援を求められる。本当の自立とはそういう事です。もし今「自分の目的が見つからない」「自分の判断に自信がない」というところで行き詰っているのなら、そこを抜け出すために支援を求めていいのです。助けてくれて当然という態度ではダメですが「ここまでは自分で考えた、ここから先を助けて欲しい」という人を救い上げてくれる人は必ずいます。本当の自立のためには適切な支援が不可欠です。支援してもらった恩を忘れず、他の人との関りを大切にしながら自分の方向を定めて行く。そうすれば、かつては頼らなければ解決できなかったことが自分の力で解決できるようになります。
そこで、冬休みに向けて1つだけ頑張ってほしいことがあります。2学期の始めに、何を犠牲にしても全力でふもと祭に取り組みましょうと言いました。1つのことに集中できない人は何をやってもできません。逆に1つのことに集中できる人はどんなことでもできます。平成29年度締めくくりの3ヶ月間で集中して出来ることを1つ決めてください。大きな目標ではダメです。3ヶ月間で達成できること、または、3ヶ月間続けられることです。他のことを犠牲にしても1つのことに集中する。それが大切です。そんな目標を冬休みの間に決めましょう。2018年のスタートをその目標に向かって頑張って欲しいと思います。皆さんにとって、来年も良い年でありますように願っています。