修了式
- 公開日
- 2017/03/23
- 更新日
- 2017/03/23
校長からのメッセージ
以下、3月22日に行われた修了式の話の要約です。
昨日は、ピア・サポートで体育館一杯に皆さんがいて、小グループとなり賑やかで活発な様子があり、3年生がいなくても寂しく感じないと思いましたが、今日はこのように密集しますと3年生がいなくなってしまったと思い、寂しくなってしまったなと感じています。
それでは、修了式の話をします。先週の卒業式で話した内容の一部を皆さんにも伝えたいと思います。
今日は、配布されているプリント裏側から入ります。文章が印刷されていますが、この文章を卒業式の中でも読みました。今日は書き取りはしませんが、読みますので集中して、目と耳で文字を追ってください。それでは、読みます。
「夢を目標に」
「あなたは、今、どんな夢を持っていますか?」と問われた時、どんな答えが返ってくるでしようか。現在、「夢を持っている日本の子どもが少ない。」ということがよく言われています。本当のところは、どうなんでしょうか。確かに、様々な国の子どもたちの多くは、「あなたの夢は?」とマイクを向けられると即座に自分の夢について話し出す情景が報道されています。それに比べて日本の子どもたちの反応が鈍いことは事実でしょう。それは、物にあふれた生活をしている日本の子どもたちが、「欲しい物がない、なりたいものがない。」ということに原因があるとも言えることでしょう。
ただ、今の日本の子どもたちは、夢をまじめに語ることを「かっこ悪い」とみなす風潮が見受けられ、胸の中には壮大な夢があっても、人前にはすぐに表現しないという傾向があることも事実でしょう。
また、夢を持っているとしても、「無理だろう。」とか「どうせ達成できないだろう。」
と自分で、自分の可能性を見限る人も多いと思います。そして、周囲の大人には、「そんな夢描いても夢のまた夢だよ。」などと夢を否定する人もいます。私自身もその傾向がある大人だと反省しています。
ところが、夢をきちんと実現している日本人がかなりいることに気づき始めました。
ピアノ、バイオリン等々、文化面で世界に通用しながら活躍している人やスポーツ界で
も夢を海外まで広げ活躍する選手が多くなってきています。また、こんな分野でも日本人が賞をもらっているのかと思えるような所でも日本人は活躍しています。このように活躍している方々の言葉を聞くと共通していることがあるようです。それは、「夢実現へ向けて、私はこんなことを目標にして、やってきました。」という内容です。それは、夢実現のための具体的な目標です。
「かっこいいか、かっこ悪いか」という判断が今の子どもたちにとってはかなり重要な判断基準かもしれませんが、それを乗り越えて、真剣に夢を語り、夢実現のための具体的な目標を考え、一人一人が、一歩一歩夢に近づく努力をしていってほしいと願っています。
はい、以上の内容です。この文を持ってきた理由は、12月に皆さんから取ったアンケートがありましたが、その中の将来の夢・希望の項目の数値が低かったことにあります。そこで、最後は、夢に関する話をしたいと考えたからです。
皆さん一人一人、持っている夢があるでしょうか?または目標があるでしょうか?
今の文章に少し説明を加えたいと思います。(「夢」という文字が書かれた掲示物を運ぶ)
私は、この夢を持つことが大切だと思っています。
この夢に向けて努力するということは、人生そのものではないかと思っています。
ただし、夢を描くだけではダメだと思います。その夢実現のための道筋に目標・道標を置くことが必要です。先ほどの文書では…(掲示されている「夢」という文字の下に「目標」という文字を掲示する)
後ろの人、見えますか?大きな夢を実現するためには、小さな目標を作ったらどうですかということが書かれていました。自分に近いところの目標を立てる、そのまた小さな目標、一週間後の目標かもしれません、このように目標をどんどん小さくしていくと身近な目標になっていきます。そのように目標を小さく身近にしていくことが、結局大きな夢実現につながっていく方法だということがこの文章に書かれてあります。
もう一つ、「夢」のレベルよりも高いことがありますので、少し待ってください。(「夢」という文字の上に、「志」という文字を載せて掲示する)
読めるでしょうか?「志」という字です。これは、「夢」よりも上のレベルであると思っています。その理由は、「夢」というのは、個人の範囲になっていることが多いからです。自分の夢、個人的なことになっていること多いからです。「志」レベルになりますと、その「夢」実現によって、他の人が助かる、周囲の人が助かる、そのレベルに達すると「志」と言えます。
まだ、中学生では「志」レベルは難しいかもしれませんので、まずは「夢」を持って、それに近づくための目標を作って努力していく、そしてその実現が他の人のためにもなるように持っていくようにしてほしいと思います。
皆さん一人一人、生きる道は違うとは思いますが、それぞれがこのラインで人生を歩んでほしいなと願っています。まだまだ、皆さんの人生は長いですから、この段階を踏んで、いずれは「志」レベルまで到達してほしいと思っています。
プリント表側を見てください。この道筋を歩んでほしいのですが、そこで大切なのは、やはり「あきらめずに、最後まで」です。今年度のキーワードとして用いてきた言葉ですね。今まで、いろいろな内容について、話してきました。「勉強面」、「部活面」、「仲間意識」などやってきましたが、最後は、この道筋に沿って「あきらめずに、最後まで」やっていくことが大切ですということを伝えたいです。そこで、次の所を読んでみます。
「問題なのは『できるか、できない』ではなく、
『やるか、やらないか』である。」(2回読む)
「できるか、できないか」というのは、頭の中です。「やるか、やらないか」は行動です。行動に移さないと話が始まりませんよということです。まず、やってみなさいよという意味だと思います。
そして、1月に来てくれた荒川祐二さんのコメントに次の言葉がありました。
「あきらめずに行っていけば、必ず『あの時、一歩踏み出してよかった。』と思う時が来ます。」
ということで、「あきらめずに、最後まで」シリーズでやってきましたが、その最後に、皆さんにこの話をして終わりたいと思っていました。
来年度は、私もいなくなりますので、「新生 原中」、新しく生まれ変わる原中を目指して、1年生、2年生が力を合わせて、(A)新たな、(T)頂上、(M)目指して、頑張ってほしいなと思っています。今日は、「新たな、頂上、目指して」というATMを紹介して、修了式の話を終えます。
以上です。