2月12日(水)朝礼
- 公開日
- 2014/02/12
- 更新日
- 2014/02/12
校長からのメッセージ
本日は、放送による朝礼を行いました。
放送にて、以下の文を読み上げ、生徒はそれを作文用紙に一生懸命に書き込んでいきました。
「父の日記」
人はしばしば目標を見失い、生きることに苦しみ悩むことがあります。しかし、その苦しみは、永久には続かないのです。なぜかと言えば人は変わることができるからです。
太郎は何をやっても長続きしません。運動神経はいいのに、中学校で入ったバスケット部も嫌になって、やめてしまいました。高校もいろいろと悩みながら決めた学校なのにやめてしまいました。
両親が困りきっている姿を見て、「これから、どうしようか」という思いにもなりましたが、「考えてもしょうがない、どうにかなるだろう。」と遊びに出かけていくのでした。友人や先輩に紹介された仕事もありましたが、これもすぐに嫌になってやめてしまいました。
そんなある日、出歩いていると、家から携帯に電話がかかってきました。何だよと思いながら受けると「お父さんが、大変!」という母親の叫びが聞こえてきました。
父親の葬式を終え、しばらくして父の部屋を片づけ始めると父の日記が出てきました。ぱらぱらとめくると「太郎には、何とか大学までいかしてやりたい。」と書いてある記事を見つけました。
父が大学まで進学したいという希望があったのに、家の事情で行けなかったことを父から聞いたことを思い出しました。太郎は、しばらくその文字から、目を離すことができませんでした。そして、父が朝早くから夜遅くまで一生懸命に仕事をしていた姿が浮かび、涙があふれてきました。
涙が止まると、「おやじ、もう一回やってみるよ。いや一回でできなかったら十回、十回でできなかったら百回、とにかくできるまでやってみるよ。」と仏壇に話しかける太郎でした。
それから、太郎は人が変わったように昼間は仕事、夜は勉強という生活をしていき、大
学へと進学しました。何をやっても長続きしないという昔の太郎ではなくなっていったのです。