授業研修(9/4)
- 公開日
- 2017/09/04
- 更新日
- 2017/09/04
学校の様子
本日2時間目(3年2組国語)、沼津市教職員研修センターの竹内重延研修師範をお招きし、授業研修を行いました。本校の国語科教員も参観しました。
今日は、有名な井伏鱒二の「黒い雨」を教材として授業を行いました。前時までに、教科書に載っているいくつかのエピソードを読んできました。本時は、作者がどうして様々な話を盛り込んだのか。作者の意図を考えていく授業を展開しました。1学期に学習した教材「ケナリも花、サクラも花」「握手」と比較しながら考えることで、「黒い雨」の作者の意図を探っていきました。
終末の何人かの振り返りを紹介します。
・「黒い雨」は情景描写が主になっている話なので、作者の感情や意見は最後の一文以外控えめとなっている。淡々と語るようにこの作品が描かれているのは、当時のことを包み隠さず、鮮明に後世に伝えていくためだと思う。また、読者がこの作品を読んだ後、きちんと自分の意見が持てるよう、作者の主張は控えめになっているのだと思う。(野中さん)
・最初に話し合ったときに、「怖い」「恐ろしい」という意見が出たのは、この話は多くの人の一人一人のエピソードがあるため、そのときの悲しい状況や悲惨さが分かりやすかったからだと思う。一人のエピソードではつかめないことも、多くの人のものがあることで、読めば読むほど状況が分かるのだと思う。(下道さん)
・井伏さんは、戦争や原爆が与えた悲惨さを伝えたくて、今回のように書いたのだと思う。ただ、戦争や原爆について書くのであれば、何日にこれがあって、こうなったから結果がこうといった風に書くのだと思う。しかし、今回は、たくさんの人の話から、一つの物事に対してじっくり書いているため、読み手にただの戦争や原爆についてではなく、その物事が何を残したのかを感じてほしくてこのように書いたのだと思った。(野島さん)