国語科だより〜万緑 1〜
- 公開日
- 2020/05/08
- 更新日
- 2020/05/08
学校の様子
3年生の教科書に「握手」という小説があります。時間の経過を示す言葉に「葉桜にはまだ間があって」があります。今は桜の葉が青々としています。葉桜ですね。
自然の豊かな日本では、花だけでなく、葉も季節を、そして時間を表します。
さて今日の俳句は中村草田男のものです。
(3年教科書P67)
俳句は五・七・五の十七音しかありません。言葉は極限までそぎ落とされます。2年生とは、昨年、「詩とは『磨かれた言葉』」と勉強しましたね。
俳句はそぎ落とされたからこそ、わたしたちがいかに想像して読むか、つまり読み手のこころの広さが重要になります。読み手の世界が広ければ広いほど、豊かに味わうことができます。季語があるのは、その季節全体を読み手がイメージしやすくするためです。五感全体で想像する必要があります。この俳句からどんな匂いがしますか?どんな色が見えてきますか?
作者との対話ですね。深く対話するために、五感を意識してみましょう。これは、自分が作者になったときにもいえますね。見える情景だけでなく、香りや触感、味や音。意識して文章や、詩歌の創作をしてみましょう。お互いに共感するための共通体験ですね。
上級生は、鑑賞のポイントを詩や短歌で確認しましたね。中でも対比という考え方は、世界を認識する上で大切なものの見方です。この俳句も対比を使って、父親の愛情を印象的に表しています。象徴的な言葉を使って、願いを表しています。
※ 学習課題
何と何が対比的に表されていますか?