国語科だより〜ざくろ(石榴) 1〜
- 公開日
- 2020/05/28
- 更新日
- 2020/05/28
学校の様子
緑の葉にオレンジのしっかりした小さな花がたくさん咲いている木をみることがあるかもしれませんね。ざくろの木です。今咲いて、秋に大きな赤い実をつけます。その実がはぜると、中からまたまた、きれいなルビー色の小さい実があらわれます。
3年生の教科書に、「黒い雨」の一部が載っています。「おかみさん風の女」が語るのは、たったひとりの息子が、昨年はみんな落ちてしまったざくろの青い実に「今度、わしがもどってくるまで落ちるな。」と呼び掛けたところで、原爆にやられ、幼い命を落とした話です。
前回、象徴というお話をしました。「ざくろ」は実の中から、小さな実がたくさんこぼれるように出てくることから、豊穣(実りが豊かなこと)の象徴シンボルです。これは西洋の絵画の中にもたくさん描かれます。
青いまま、途中で落ちてしまうざくろの実は、幼くして死んでいく息子を象徴しています。